こんにちは!JPSI(全日本学生投資連盟)メディア部です!
JPSIの企画部では以前「投資家タイプ16診断」を作成しました!4つの判断軸から性格や考え方を分析し、「無理なく続けられる投資スタイル」を見つける自己分析ツールです。高校生&投資初心者で頑張って作成してみました✊🏻 ́-
この記事シリーズでは、それぞれの投資タイプを持つJPSIメンバーに寄稿してもらいます!各投資タイプの頭の中を覗いてみましょう!
FSCR「ボトムフィッシングタイプ」のための勉強法とテクニカル分析の基礎
FSCRの皆さんこんにちは。JPSIの大畑です!
FSCR「ボトムフィッシャー」はモメンタム(値動きの勢い)が発生する予兆を感じ取ってトレードするアクティブな投資手法なので、必然的に他のタイプの方よりも要求される知識量はかなり多くなりがちです。
そこでこの記事では勉強の仕方の一例と、要求される知識体系の一つであるテクニカル分析について、基礎的な部分をざっくりと紹介していきたいと思います。
投資家タイプ16診断のFSCRについてはこちら⇩
https://investor16.com/types/FSCR
どのように知識を集めればいいのか
勉強が必須なFSCRですが、どのように勉強していけばいいのでしょうか。
自分が推奨する方法は、X(旧Twitter)とChatGPTやClaudeなどのLLM(大規模言語モデル)を組み合わせることです。
まずXで、実際に相場を見ている上手い人をフォローします。その人たちの日々の投稿を追っていると、ニュースをどう解釈しているのか、どの価格を重く見ているのか、何を根拠にエントリーしているのかがだんだんと見えてきます。
問題は特に最初ほど、誰が本当に上手くて、誰が本当は上手くないのに上手そうに見えるだけなのかが分からないことです。この界隈は上手い人もたくさんいますが、それ以上にフェイクが多いんですよね。最悪の場合、何も参考にならない商材を売りつけられて養分にされてしまいます。
一つの基準として、エントリーとエグジットをリアルタイムで記録してくれている人を見るといいかもしれません。ただし、損することは多いけれど損切りが早く、利益を出した時の額がえげつないタイプも一定数いることには注意しておきましょう。
上手い人を一人見つけられると、ここからは簡単です。
相場を見る目のある人は、他の上手い市場参加者をフォローしていることも多く、そこからフォロー欄や交流関係を辿ると、さらに上手い人が見つかりがちだからです。
Xのリスト機能を使って、こうした人たちだけが流れてくるタイムラインを作るのもおすすめです。(人数を増やしすぎると見るのが億劫になってしまうので、定期的に整理するといいと思います!)
そしてポストを読んで知らない単語や考え方が出てきたら、その場でChatGPTやClaudeに聞いて(月3000円の課金プラン以上の賢さにしておきましょう)、円キャリー取引とは何か、ボリンジャーバンドとは何か、トリプルウィッチングとは何かなどと、どんどん知らない知識を潰していきます。
ある程度知識が増えてきたら、それらの知識をもとに仮説を立てて検証するのも力がつきます。
その考察をバックテストなどの手段で定量的に検証してみるのも良いでしょう。
一般的にXは情報源として危ういと認識されている方も多いと思いますが、Xは見るべき人さえしっかりすれば、速報性や専門性に優れた素晴らしいメディアです。
ニュース一つを取っても、テレビや新聞などはあまり速報性がなく、それらを見てからトレードしても織り込み済みなことがほとんどで、テレビ、新聞その他メディアのみで相場でトレードするのは、手法にもよりますが困難だと思います。
特にFSCRのようなモメンタムを早期に捉えたい手法をとるなら、本当に向いていません。また、より幅広い層を対象にしている分、ものにもよりますが専門性もXに劣ります。X以外のメディアが新しい重要な情報を出したとしても、Xにおいてもすぐに話題になり、それらの情報をキャッチすることができます。またXでは、ニュースだけでなくその他の一次情報、専門家の解釈、市場参加者の反応までほぼリアルタイムで流れてくるという強力な利点があります。
みんなXを見よう!!!!
(もちろん第三者には共有したくない知見などはXで発信されないので、そのような情報を手に入れたい方は、何か質の高いコミュニティに入るといいかもしれません。)
テクニカル分析の基礎
多くの市場参加者がチャートを見る際に利用しているテクニカル分析についても、簡単に紹介していきます。
テクニカル分析とは、チャートの価格や出来高(後述)、値動きのパターンなどから、現在の市場の状態や今後の値動きを考える分析手法です。
企業の業績や経済環境そのものを分析するファンダメンタルズ分析とは異なり、基本的には、それらの情報などが反映されたり、反映されなかったりした需給の結果として生じた価格の動きを、チャート上から分析します。
もちろん、テクニカル分析だけで将来の価格を正確に予測できるわけではありません。しかし、市場参加者の幅広い層が意識している分析手法であることは確かです。みんなが意識しているからこそテクニカル分析が成立する、とも言えるかもしれません。
騙しについて
テクニカル分析を使う際に絶対に知っておくべきものが「騙し」です。
例えば、長く意識されていた抵抗線(後述)を価格が上抜けたため上昇が始まったように見えたものの、その直後に再び抵抗線の下まで戻ってしまうことがあります。
このように、売買シグナルが一度成立したように見えても、そのまま想定した方向へ動くとは限りません。むしろ意地悪な方に動くことも多いです。
だからこそ一つのシグナルだけを見るのではなく、複数の要素を組み合わせて判断することが重要になります。
ローソク足とマルチタイムフレーム分析
チャートを見るうえで最も基本となるのがローソク足です。
ローソク足は、一定期間の始値(open)、高値(high)、安値(low)、終値(close)の4つの価格(OHLC)を一本で表したものです。
日足なら1日、4時間足なら4時間、1時間足なら1時間の値動きを一本のローソク足として表示します。
ただし、一つの時間足だけを見ていると、相場全体の方向を見誤ることがあります。
そこで使うのがマルチタイムフレーム分析です。名前はかっこいいですが、要するに複数の時間足を組み合わせて見るということです。
例えば、
月足 → 週足 → 日足 → 4時間足 → 1時間足…
というように、長い時間足から短い時間足へ順番に確認していきます。
例えば1時間足では綺麗な上昇トレンド(高値と安値を切り上げていく形)に見えていても、日足まで広げると、大きな下降トレンド(高値と安値を切り下げていく形)の途中で一時的に反発しているだけだったり、レンジ相場(横ばいの形)なだけだったりすることがあります。
上位の時間足で相場全体の方向と現在地を見て、下位の時間足で実際のエントリータイミングを探す、という役割で使えます。
支持線・抵抗線・チャネル
支持線・抵抗線
市場参加者から意識されていそうな価格については、特に注目する価値があります。
その代表が支持線と抵抗線です。
支持線は、価格が下落した際に買いが入りやすく、価格が支えられやすい水準です。反対に抵抗線は、価格が上昇した際に売りが入りやすく、上昇が止まりやすい水準です。
例えば過去に何度も10,000円付近で価格が反発していれば、10,000円付近が市場参加者から意識されている可能性があります。
ただし、実際には10,000円ぴったりで毎回反発するわけではありません。
そのため、一本の線としてだけではなく、ある程度幅を持たせた支持帯・抵抗帯として見ることも多いです。
チャネル
価格が一定の傾きを持った範囲内で推移している場合、その上下のラインをまとめてチャネルと呼びます。
チャネルを見ることで、今のトレンドがまだ維持されているのか、どこで反発しそうなのか、どこを抜けたら相場の構造が変わりそうなのかが考えやすくなります。
画像は2026年9月22日時点で一年以上機能しているチャネルです。
このように実際の相場では、かなり長期間にわたって同じチャネルが機能し続けることもあります。
フィボナッチ・リトレースメント
上昇や下落のあと、価格がどの程度まで戻りそうかを見る方法として、フィボナッチ・リトレースメントもあります。
よく使われるのが、38.2%、50%、61.8%などの水準です。これは有名なフィボナッチ数列から導かれる比率です。(50%に関しては人間が意識しやすい水準だから。)
例えば大きく上昇したあとに一旦の反発になった場合、その上昇幅の38.2%や50%、61.8%付近まで戻ったところが意識されることがあります。
始値や高値・安値
前日高値・安値、日足や週足の始値なども意識されます。
特に自分は、直近一週間の各日足の始値をかなり重視しています。
実際にチャートを見ていると、その始値付近で価格が反応する場面を頻繁に見るためです。理由はわかりません。アルゴリズム取引が関係してるのかなーと思ってます。
画像は、実際に直近一週間の各日足の始値で反応している様子です。
移動平均線とボリンジャーバンド
移動平均線
移動平均線は、一定期間の価格の平均値を線として表示したものです。
代表的なものには、単純移動平均線(SMA)や指数平滑移動平均線(EMA)などがあります。
今回は自分が普段使っている単純移動平均線を前提に説明します。
移動平均線を見る際、単純に価格が線より上か下かだけを見るわけではありません。主に、移動平均線の傾き、価格との乖離、短期と長期の移動平均線の位置関係、移動平均線付近で価格がどう反応しているかなどを見ています。
例えば、上向きの移動平均線が価格の下にあり、その付近まで下落したところで反発しているなら、上昇トレンド継続を考える材料の一つになります。
一方で、移動平均線から価格が大きく離れすぎている場合には、平均へ戻る可能性も強く意識されます。
日本市場では5日・25日・75日・200日移動平均線が、米市場では20日・50日・100日・200日移動平均線が主要期間として意識されます。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは、移動平均線を中心として、標準偏差を利用して価格のばらつきを表示する指標です。
簡単に言えば、現在の値動きが普段と比べてどの程度大きいのかを見るためのものです。値動きが小さい状態ではバンドが狭くなり、値動きが激しくなるとバンドが広がります。
そのため、ボラティリティ(値動きの激しさ)が低下しているのか、値動きが拡大し始めているのか、強いトレンドが発生しているのかなどを見る材料になります。これ一つで移動平均線に関連するいろいろな項目を見られる、詰め合わせパックのような指標です。
ボリンジャーバンドは多くの市場参加者が意識しているためか、バンド付近が抵抗線や支持線として機能することもあります。
自分は特に4時間足と日足のボリンジャーバンドを確認することが多いです。
画像は4時間足ボリンジャーバンドの実例です。
ATR
ATR(Average True Range)は、その銘柄が一定期間にどの程度動いているかを数値化した指標です。
例えば普段1日に100円程度しか動かない銘柄と、1日に1,000円動く銘柄では、同じ50円の損切りでも意味がまったく違いますよね。
ATRを見ることで現在の値動きの大きさを把握し、損切り幅や利確幅、ポジションサイズを考える材料にできます。
出来高とVWAP
価格だけでなく、どれだけ取引が行われているのかを見ることもあります。
出来高
出来高は、一定期間にどれだけ売買が成立したかを表します。
例えば同じ抵抗線の突破でも、大量の出来高を伴って突破した場合と、ほとんど出来高が増えずに突破した場合では、その値動きの意味が違う可能性があります。
価格を見ることでどちらへ動いたかが分かり、出来高を見ることでその値動きにどれほど取引が伴っているかを確認できます。
VWAP
VWAPは売買高加重平均価格のことで、つまりは売買が成立した値段と株数を加重平均した価格です。
市場参加者が平均的にどのあたりの価格で取引しているのかを見るための指標と考えると、分かりやすいかもしれません。
特に短期取引や機関投資家の注文執行で参照されます。だから重要視されるんですね。
時間帯とイベント
チャート分析では、価格だけでなく時間もかなり重要です。
特に意識すべきなのが、東京市場、ニューヨーク市場が動き始める時間帯です。
市場が開くことで参加者が増え、参加者層が変わり、出来高やボラティリティ、トレンドが大きく変化することがあります。
そのため、これからどの市場が開くのか、その市場が開いたときの価格はいくらだったのかは覚えておくといいと思います。
東京市場や米国市場の始値、日足の始値、週足の始値なども、その後の価格を見るうえで基準になります。
また、時間帯だけでなく経済イベントも非常に重要です。代表的なものとして、米国の雇用統計、CPI、FOMC(最重要)、GDP、小売売上高などがあります。
こうした重要イベントの発表前後では、それまで綺麗に機能していた支持線や移動平均線を一気に突き抜けることもあります。そのため、チャートを見る前に重要な経済指標の予定も確認した方が良いでしょう。
個人的に、テクニカル分析は重要な経済指標や大きなニュースなど、価格を動かす別の材料がないときほど機能しやすいなーと感じています。
今回紹介した指標たちを見るために、自分はTradingViewを使っています。TradingViewでPine Scriptという言語を使えば自分でインジケーターやストラテジーを作成でき、他のユーザーが公開しているスクリプトを利用することもできるんです。FSCRではモメンタムの発生を捉えるため、株価指数、為替、債券、コモディティなど複数の商品を横断して確認することが重要なので重宝しています。